知る人ぞ知る、穴場コース!? 郡上八幡城ショートトレッキング
- 歴史・文化

城下町から山の上を見上げると、遠くにそびえる郡上八幡城。
「あそこまで歩いて登るのか……」と、その姿を確認しただけで、そっと予定から外してしまった方もいるかもしれません。郡上八幡城への坂道は、これまで数々の訪問者の心とふくらはぎを、登る前からくじいてきました。
けれど、一見大変そうに見える道にも、歩いた人だけが知る楽しみがあります。
今回ご紹介するのは、木々に囲まれた風情ある小径をたどる、知る人ぞ知るトレッキングコース「あじさいの道」。木漏れ日や歴史を感じる寺社、登るほどに広がる景色を楽しみながら、山上の郡上八幡城を目指します。

街の中心地から始まる、小さなトレッキング
コースの出発地点は、旧庁舎記念館前の新橋脇にある、折口信夫の歌碑横の入り口から。
昔ながらの町並みや寺社の近くを通りながら、少しずつ八幡山へと向かいます。観光客でにぎわう中心部からわずかに離れるだけで、周囲の空気は次第に静かなものへと変わっていきます。

今回歩くのは、郡上八幡城へ続く舗装路とは異なる、木々に包まれた小径。観光で訪れる方にはあまり知られていませんが、道中の風情や自然を感じながら歩ける、水と翠おすすめのルートです。
目的地は同じ郡上八幡城でも、どの道を選ぶかによって、そこへ向かう時間の印象は大きく変わります。
木漏れ日に包まれた、風情ある小径
小径に入ると、頭上には木々の葉が広がり、その隙間からやわらかな木漏れ日が差し込みます。
葉の揺れる音や鳥の声を聞きながら歩いていると、先ほどまで城下町にいたことを忘れてしまいそうです。


春から夏は鮮やかな緑、秋には色づく木々に囲まれ、季節ごとに違った表情を見せてくれます。
お城へ急ぐのではなく、気になる景色を見つけたら立ち止まり、写真を撮りながら進んでみてください。

徒歩約15分。でも、油断は禁物です
麓から郡上八幡城までは、徒歩でおよそ15分。
数字だけを見ると気軽な散歩に思えますが、途中には傾斜の急な坂道や、足元に注意が必要な場所もあります。「15分なら余裕」と油断していると、坂道から思わぬ歓迎を受けるかもしれません。

とはいえ、ハードな登山ではありません。自分のペースで歩き、疲れたら木陰でひと休み。振り返って景色を眺めれば、少しずつ高い場所まで登ってきたことを実感できます。
歩きやすい靴と動きやすい服装で、短いながらもしっかりとしたトレッキングをお楽しみください。
登るほどに広がる、郡上八幡の景色
坂道を進むにつれて、木々の間から城下町の景色が見え始めます。
家々の屋根や町を流れる川、周囲を囲む山々。先ほどまで歩いていた町が、少しずつひとつの風景として眼下に広がっていきます。

途中には神社仏閣や歴史的な場所も多数。少し寄り道して観光しながら登ってみるのもおすすめです。



途中で振り返るたびに景色が変わる景色も、自分の足で登るトレッキングならではの楽しみです。
「ここまで登ってきた」という小さな達成感が、次の一歩を少しだけ軽くしてくれます。
木々の先に現れる、郡上八幡城
坂道を登り、木々の間を抜けると、山上に建つ郡上八幡城が姿を現します。
城下町から遠く見上げていたお城へ、自分の足でたどり着く。その瞬間には、車で訪れたときとは異なる達成感があります。


山上から見渡す郡上八幡の町並みは、坂道を登ってきた疲れを忘れさせてくれる眺めです。
歩いてきた道や町の景色を探しながら、しばらくゆっくりとお楽しみください。
お城までの道のりも、旅の思い出に
郡上八幡城の魅力は、天守や山上からの眺望だけではありません。
城下町の風情を感じながら歩き、静かな小径へ入り、木漏れ日の中を一歩ずつ登っていく。その道のりも含めて、郡上八幡ならではの体験になります。
遠くに見えるお城を前に、登ることをためらってしまった方にこそ歩いていただきたい、知る人ぞ知るトレッキングコースです。風情ある小径をゆっくり楽しみながら、郡上八幡城を目指してみてください。