郡上八幡の夏の風物詩「やな漁」8月解禁 ― 清流長良川で味わう天然鮎
- 郡上観光

長良川のせせらぎが涼を運ぶ季節になりました。郡上八幡では、毎年8月になると夏の風物詩「やな漁」が解禁を迎えます。
今回のSUISUI見聞録では、郡上八幡の伝統漁法「やな」の魅力と、実際にやな場で天然鮎を味わえるお店「郡上八幡やな」をご紹介します。水と翠にご滞在の際、長良川へ少し足を延ばしてみませんか。
「やな」とは ― 川に仕掛ける、郡上の伝統漁法
「やな」とは、川の流れをせき止め、木杭や竹を組んで作られた仕掛けのこと。上流から下ってくる鮎を捕らえるために、古くから郡上八幡で受け継がれてきた伝統的な漁法です。その歴史は江戸時代にまで遡るといわれ、清流長良川の恵みを活かした、この土地ならではの漁の文化です。
やな場に降りると、目の前に広がるのは長良川の雄大な景色と、水しぶきを上げながら流れ込む「やな」の迫力。川の音と水の匂いに包まれながら過ごすひとときは、都市部の暮らしでは味わえない特別な体験です。
ここでひとつ、知っておいていただきたいことがあります。やな場では鮎の「掴み取り」体験はできません。これは、掴み取り用に鮎を放流していないため。やなにかかる鮎はすべて天然もので、捕れるかどうかは日照時間・水温・水量、そしてその日のタイミングと運次第なのです。だからこそ、実際に捕れた瞬間に立ち会えたときの感動もひとしお。景色と自然の営みそのものを楽しむ場所、それが郡上八幡の「やな場」です。

やな漁のシーズンは8月1日から10月31日まで
郡上八幡のやな漁は、毎年8月1日から10月31日まで。夏から秋にかけての限られた期間だけ楽しめる、まさに旬の体験です。この時期に郡上八幡を訪れるなら、ぜひ立ち寄っていただきたいスポットです。
おすすめのお店「郡上八幡やな」のご紹介
やな場での景色と天然鮎料理を存分に楽しめるお店が「郡上八幡やな」です。
清流長良川のほとりに位置し、やな場に降りて川の迫力を間近に感じながら、100%天然の郡上鮎を使った料理を味わうことができます。天然鮎の塩焼きを中心に、甘露煮、鮎フライ、鮎田楽、鮎めしなどが並ぶコース料理のほか、鮎めしや吸い物まで一つひとつ丁寧に仕立てられており、川のごちそうを心ゆくまで堪能できます。夏場はBBQメニューも用意されているので、ご家族やグループでの利用にもおすすめです。



営業期間
天然鮎料理
7月1日〜10月31日(11月は土日祝のみ営業)
BBQ
7月1日〜11月30日(要予約、火曜定休)
アクセス
岐阜県郡上市八幡町稲成ゴテン3-6
長良川鉄道 郡上八幡駅より800m/東海北陸自動車道 郡上八幡ICより車で5分
ご予約について
10名様以上からの受付制で、ご予約は来店の10日前を目安に。なお8月は繁忙期のため予約を受け付けていないとのことなので、ふらりと立ち寄ってみるのも郡上らしい楽しみ方かもしれません。
郡上鮎、その美味しさの秘密
郡上八幡やなで味わえる鮎は、長良川の清流で育った天然の「郡上鮎」。鮎は川底の石に付着した苔(藻)を食んで成長することから、古くから「香魚」と呼ばれ、他の川魚にはない独特の芳香を持つことで知られています。
長良川は全国でも屈指の清流として名高く、澄んだ水と豊かな苔が、鮎本来の風味を存分に引き出します。天然の鮎は身が引き締まり、ほろ苦い内臓と身の上品な甘みのコントラストが楽しめるのが魅力。養殖ものにはない、その繊細な香りと味わいこそが、郡上鮎が「天然物」として特別に扱われる理由です。
塩焼きでシンプルにいただくもよし、甘露煮でじっくり味わうもよし。旬の一尾に、長良川の恵みが凝縮されています。
おわりに
8月から始まる郡上八幡の「やな漁」。景色、音、香り、そして天然鮎の味わい ― すべてが揃うこの季節だからこそ体験できる、郡上の夏の贅沢です。水と翠にご滞在の際は、ぜひ足を延ばして、長良川の清流とやなの迫力、そして天然郡上鮎の恵みを味わってみてください。
